歯ならびやかみ合わせが悪いと、口もとが良くないだけでなく、きちんとかめない、発音がはっきりしない、歯みがきがうまくできないといったことから、虫歯や歯ぐきの病気の原因になり、歯の寿命にもかかわってきます。矯正治療では、歯を理想的な位置に移動させ、バランスのとれた健康なかみあわせになることが目標です。
子供の矯正では、骨格の成長をコントロールし、永久歯の生えてくる場所を準備していきます(咬合誘導)。大人の矯正では永久歯を移動させて、理想的なかみ合わせにしていきます。
年齢ではなく、歯並びによって最適な開始時期は違ってきます。乳歯が抜けて永久歯に生え変わる時期が良いという意見もありますが、成長の時期が限られている骨格の発育に問題があるなら、乳歯でもできるだけ早く治療を始めた方が良い場合もあります。気になったら早めに相談して、まずは診察を受けることをお勧めします。
問題になるのお口の中の年齢です。40代、50代の方で、年齢からもう治療できないと思われている方もいらっしゃるようですが、歯槽膿漏の予防、改善を目的に、矯正治療をした方が良い場合があります。但し、歯を支える歯ぐきや骨が重度の歯槽膿漏などで衰えていたら治療後に健康な歯を維持できないことから難しくなります。
矯正治療は期間がかかります。永久歯の矯正は2〜3年、30回程度の通院が一般的ですが、お口の中は皆さん違いますので、1年かからない方もいらっしゃいます。子供の矯正では、永久歯に生え変わり成長が落ち着くまで経過を見せていただくのが理想的ですし、大人の矯正では、親知らずや生活習慣による影響をみた方が良い場合もあります。部分矯正で一部の歯しか動かさなかった場合でも動いた後の歯の様子を見せていただくようお願いしています。
感覚的なことでもあり個人差が非常にあります。装置を調整して歯が動き出すと、2〜3日は噛むとズンとした違和感があるといわれますが、特に気にするほどではなかったといわれる方もいらっしゃいます。
通院可能なら治療を継続できます。通院が難しい場合は、転院して治療の継続をお勧めします。あらかじめ転居の予定がある方は、それを考慮した治療計画を立案させていただきます。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
@ 最初は矯正装置による違和感等があります。数日〜1、2 週間で慣れることが多いです。
A 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
B 装置や、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者様の協力が非常に重要となり、治療結果や治療期間に影響します。
C 装置が付くことで歯が磨きにくい場合があります。むし歯や歯周病のリスクが高まります ので、丁寧な歯みがきが重要です。また、歯が動くと 隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
D 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
E ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
F ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
G 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
H 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあり ます。
I 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
J 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
K 矯正装置を誤飲する可能性があります。
L 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する 可能性があります。
M 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
N 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物) などをやりなおす可能性があります。
O あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
P 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えてい る骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になる
ことがあります。
Q 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
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